監査役

監査役の設置義務がなければ、あえて設置する必要性は乏しいでしょう。

監査役

監査役とは、株式会社の機関の1つであり、取締役などの職務の執行を監査します。

監査役を置くべきか

監査役は、原則として任意設置の機関です。
株式会社(委員会設置会社を除く)は、定款の定めによって、監査役を置くことができます。
しかし、監査役の設置義務がある株式会社でなければ、あえて監査役を置く必要性は乏しいですし、もしこれを置く場合でも、監査の範囲を会計に関するものに限定して良いものと思われます。

監査役の設置義務

次に掲げる株式会社は、監査役を置かなければなりません。

  • 公開会社である取締役会設置会社(委員会設置会社を除く)
    ※ 公開会社は取締役会を置かなければばらないので、原則として、公開会社は監査役を置かなければなりません。
  • 公開会社でなく会計参与を置かない取締役会設置会社(委員会設置会社を除く)
  • 会計監査人設置会社(委員会設置会社を除く)
    ※ 大会社は会計監査人を置かなければばらないので、原則として、大会社は監査役を置かなければなりません。

欠格事由

次に掲げる者は、監査役となることができません。

  • 法人
  • 成年被後見人もしくは被保佐人または外国の法令上これらと同様に取り扱われている者
  • 会社法もしくは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の規定に違反し、または金融商品取引法、民事再生法、外国倒産処理手続の承認援助に関する法律、会社更生法若しくは破産法に規定された罪のうち、特定の罪を犯し、刑に処せられ、その執行を終わり、またはその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
  • それ以外の法令の規定に違反し、禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでまたはその執行を受けることがなくなるまでの者(刑の執行猶予中の者を除く)

兼任の禁止

監査役は、株式会社もしくはその子会社の取締役もしくは支配人その他の使用人または当該子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)もしくは執行役を兼ねることができません。

員数

監査役を置く場合の員数は、原則として、1人以上であれば足ります。
ただし、監査役会設置会社においては、監査役は3人以上で、そのうち半数以上は社外監査役でなければなりません。

監査役の員数については、定款で定めることができます。
例えば、監査役会を置かない株式会社が「当会社は、監査役2名以上を置く」と定款で定めた場合、その株式会社には、2人以上の監査役を置かなければなりません。
また、監査役会設置会社が「当会社は、監査役5名以内を置く」と定款で定めた場合、その株式会社には、3人以上5人以内の監査役を置かなければなりません。これは、監査役会設置会社には監査役が3人以上必要なためです。

任期

監査役の任期は、選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされています。
定款または株主総会の決議によって、その任期を短縮することはできません。

ただし、公開会社でない株式会社は、定款によって、監査役の任期を選任後10年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時まで伸長することができます。

監査の範囲

監査役は、取締役(会計参与設置会社にあっては、取締役及び会計参与)の職務の執行を監査します。
ただし、公開会社でない株式会社(監査役会設置会社及び会計監査人設置会社を除く)は、その監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨を定款で定めることができます。

取締役等による責任の免除

監査役は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負います。
この責任は、原則として、総株主の同意がなければ免除することができません。

ただし、監査の範囲を会計に限定しない監査役を置く株式会社(取締役が2人以上ある場合に限る)は、この責任について、当該監査役が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がない場合において、責任の原因となった事実の内容、当該監査役の職務の執行の状況その他の事情を勘案して特に必要と認めるときは、会社法で定める額を限度として取締役の過半数の同意(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって免除することができる旨を定款で定めることができます。

社外監査役

社外監査役とは、株式会社の監査役であって、過去に当該株式会社またはその子会社の取締役、会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)もしくは執行役または支配人その他の使用人となったことがない者のことです。

責任限定契約

監査役は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負います。
この責任は、原則として、総株主の同意がなければ免除することができません。

ただし、株式会社は、社外監査役のこの責任について、当該社外監査役が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、定款で定めた額の範囲内であらかじめ株式会社が定めた額と会社法で定める最低責任限度額とのいずれか高い額を限度とする旨の契約を社外監査役と締結することができる旨を定款で定めることができます。

監査役会

監査役会とは、株式会社の機関の1つであり、監査報告の作成などの職務を行います。
監査役会は、すべての監査役で組織されます。
監査役会の設置義務がなければ、あえてこれを置く必要性は乏しいでしょう。

監査役会の設置義務

株式会社は、定款の定めにより監査役会を置くことができます。
公開会社である大会社(委員会設置会社を除く)は、監査役会を置かなければなりません。

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